オゾン豆知識

オゾンにまつわるエピソードや雑学ネタまで

2013年7月8日
から EJ
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オゾン測定での前処理について

サンプルガス中には飽和水蒸気や粉塵等が含まれている場合があり、それらの影響で測定結果に誤差が生じる可能性があるため、適切な前処理が必要となります。

今回は、前処理について説明します。

・除湿器について 

 紫外線吸収式の測定器では光の吸高度を測定するために、光学セルを内蔵しています。このとき、サンプルガスの露天温度と周囲温度との差によりセル内を結露する可能性があります。結露してしまうと、セル内に水滴が付き、正しく濃度表示がされないので、これを防ぐためにサンプルガスの露天を下げる除湿器が必要となります。

・フィルタについて

 サンプルガス中に含まれるダスト、ミスト等の粒子物質が存在すると誤検知してしまうためフィルタを使用して除去する必要があります。フィルタの材質には、石英、フッ素樹脂、ステンレス等が使用されます。

濃度計を選定する際には周りの使用環境も考え、適切な前処理を行いましょう。

2013年6月24日
から EJ
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オゾンの測定方法について

オゾンの測定方法として、主に紫外線吸収法が使われております。今回、紫外線吸収法についてご紹介致します。

オゾンは200~300nmの紫外線を強く吸収します。これを利用して吸収のピーク波長に近い254nmの吸光度を測定し濃度を算出します。この方法での濃度計では、一般に紫外光源となる水銀ランプ、石英窓を持つ通過型の吸収セル、紫外線検出器、オゾンを除去する機能を備えたゼロガス生成器、電磁弁などで構成され、測定セルにサンプルガスとオゾンを含まないガスを交互に導入し、オゾン濃度を算出します。

原理的には気相、液相の両者での適用が可能です。

2013年6月10日
から EJ
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オゾンの保存方法について

オゾンの保存方法を紹介します。

  オゾンには、自己分解する性質があり、時間が経つと酸素に分解してします。オゾンを自己分解させずに保存しておく方法として、液化法、ガス圧縮法、吸着法があります。今回この3つの方法をご紹介致します。

・液化法

   オゾンおよび酸素の沸点を利用しオゾンのみを液化分離し、オゾンを液体状態で貯蔵します。この方法を使用する事でほぼ純水の高濃度オゾンガスを作り出せ、高効率にオゾンを使用する事ができます。しかし、高濃度オゾンの連鎖分解による爆発の危険性があります。

・ガス圧縮法

  オゾン含有ガスを圧縮して容器内に加圧状態下で貯蔵する方法です。この方法は、貯蔵したオゾンの放出量を簡単に制御ができます。しかし、オゾンの濃縮ができない点や自己分解により貯蔵量が貯蔵中に徐々に減少するといった問題点があります

・吸着法

  低音冷却した吸着剤に吸着させて貯蔵する方法です。アルミナゲル、シリカゲル、ゼオライトなどが吸着剤として使用されています。この方法は、オゾンと同時に酸素も吸着するため高濃度のオゾンを作ることはできません。しかし、吸着したオゾンは比較的安定しており、安全かつ長期間貯蔵できるため、オゾンの貯蔵方法の中では最も実用的だと考えられています。

 

2013年6月5日
から EJ
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オゾンの危険性について

オゾンの危険性についてご紹介します。

人体に悪影響を及ぼすことはあるのですか?」という質問をよく受けます。

濃度が重要であり、オゾン濃度が低ければ問題はありません。

しかし、濃度があがればあがるほど危険性も増加します。

一般的に言われているオゾン濃度と人体への影響を下記に示します。

 0.01~0.02[ppm]:オゾンの臭気を感じる

0.1[ppm]            :正常者にとって不快に感じる

1.0~2.0[ppm]     :疲労感、頭重

5~10[ppm]         :呼吸困難、肺うっ血、脈拍増加

50[ppm]               :一時間で生命の危機

1,000[ppm]以上:数分間で死亡

以上のようにオゾンの急性中毒の症状として、鼻炎、咳そう刺激、気道乾燥、頭痛、めまい、吐き気等、ひどい場合には肺水種や肺出血を招き、最悪の場合、死亡する可能性もあります。

オゾンは臭いがあるから、漏れればすぐ分かると言う人がいますが、徐々にオゾンが漏れていった場合、その場に長時間滞在していると人間の鼻がオゾンに慣れてしまい漏れていることに気付かないこともあります。

このような事故を防ぐためにオゾン漏れを監視するモニタを設置し、事前に事故を防ぎましょう。

 

2013年5月21日
から EJ
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オゾンの使用先について

今回はオゾンの主な使用先についてご紹介します。
①上水場:高度処理と呼ばれる脱臭・脱色・除菌を目的に使用されています。水道水のカルキ臭がしないのはオゾン処理の効果です。
②下水場:トイレの洗浄用水や道路散水等の再利用や難分解性汚泥の減量化を目的に使用されています。
③半導体業界:半導体の基になるシリコンを酸化させたり、不純物が入らないように洗浄する目的で使用されています。
④ゴム業界:タイヤや電線等は大気中のオゾンにより劣化するため、耐久試験を行っています。
その他にも、様々な分野の最先端研究機関においてオゾンの効果を利用した研究が進められています。

2013年5月21日
から ozone
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オゾン濃度の表示単位(液相中)

今回は液相中の表示単位についてです。気相中の単位と混同しないように注意しましょう。

tani2

 

溶液中(水中)の濃度の表示単位として一般的にはmg/Lが望ましいとされています。

2013年5月7日
から EJ
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発生方法について

オゾンの発生方法には、無声放電方式、紫外線照射方式、

電気分解方式など様々な方法があります。

自然界中にも同様な方法でオゾンが発生しています。

例えば、紫外線。

太陽から降り注ぐ紫外線が酸素(O2)にあたることで酸素原子2個に

不安定な酸素原子1個が結びつきオゾン(O3)が発生すると言われております。

その他にも、落雷による自然放電でもオゾンが発生します。

雷が鳴っているときに時々生臭いにおいがするのは、オゾンによるものです。

2013年4月22日
から EJ
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材料について

オゾンを使う上で考慮すべき材料について

一般的な材料はオゾンにより酸化され、すぐに劣化してしまいます。

その中の一例がゴムです。

例えば、輪ゴムを長時間放置しておくとヒビが入っていることがありませんか。

これは、大気中に存在する酸素とオゾンによる酸化作用が

ゴムの結合を切断することでヒビが入ります。

この様なオゾンによる劣化を防ぐためには不活性なもの(ステンレスガラス、フッ素樹脂等)での構成をお勧めします。

2013年4月8日
から EJ
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分解方法について

今回は、オゾンの分解方法について御紹介します。
オゾンは、人体に有害なので利用後は分解して外気へ排出する必要があります。
そのため分解剤が必要となりますが、活性炭と二酸化マンガンの2種類があります。
①活性炭は、オゾンと反応して発熱するので濃度が高いと危険です。
     当社の活性炭分解剤は燃え難いものを使用しているので安心です。
②二酸化マンガンはオゾンを酸素にするため、活性炭と違って二酸化炭素
    を排出せず環境にやさしいです。
しかし、数ppmのオゾンを分解にはむいていません。

2013年3月27日
から EJ
光化学オキシダント はコメントを受け付けていません

光化学オキシダント

光化学オキシダントの90%以上はオゾンであることを知っていますか。

そのため、ある濃度以上になると人に健康被害を与えます。

一時間平均値のオゾン濃度が0.12[ppm]以上で注意報、

0.24[ppm]以上になると警報、0.4[ppm]以上になると重大警報と設定されています。

(通常の大気中のオゾン濃度は約0.03[ppm]。また、過去最高値はある都市部で0.39[ppm]を記録した事もあるそうです。)

夏場は光化学オキシダントが増加します。

注意報が出たら、外出は控えましょう。