オゾンの力
オゾンとは
オゾンは、自然大気の中に存在していて、酸素分子と酸素原子とでできています。
オゾンはとても不安定な物質であるため、有機物に接触すると素早く何かと反応して、もとの酸素に戻ろうとする性質を持っています。
- 1. 強い酸化力
- オゾンは自然界においてもフッ素に次いで強力な殺菌洗浄力を持つとともに、脱臭、漂白、防虫などの衛生面での改善効果が図れます。
過酸化水素よりも酸化力は強力です。
過酸化水素より反応が急激でない → 扱いやすい
肌にやさしい → 手洗いに向く - 2. 運用方法
- オゾンは他のアルコール系、塩素系薬剤と違い残留することがありません。
余ったオゾンは酸素に戻り環境にやさしい物質です。 - 3. オゾンは「食品添加物」
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- オゾンは「既存添加物名簿」の489品目の中に含まれています。
- 「通常ガス態の元素で、食品の加工工程で使用されるか、食品の安定性・ 保存性向上のために容器包装中に封入されるもの」で、これに該当するものとしてオゾン、酸素、水素、窒素、ヘリウムがあります。
- オゾンの既存添加物名簿収載品目リスト中の記述内容
①品質特性
・「食品に残留する恐れがない」
・「オゾン水は通常5ppm以下の濃度で使用する」
・「半減期は空気中で50分~数時間、水中で20分~100分」
②使用上の注意
・高濃度オゾンガスを吸入しないようにする。
日本産業衛生学会の許容濃度勧告値は0.1ppm以下
オゾン殺菌のメカニズム
オゾンは現在一般的に使われている殺菌剤とは異なる殺菌機構を有します。
塩素、アルコール系は細胞膜を透過し酵素を破壊します。
それに対し、オゾンは溶菌と呼ばれ細菌の細胞壁そのものを破壊・分解します。
また、比較的、耐性菌が出にくいと言われています。
アルコールなどは濃度を上げないと殺菌効果が上がりませんが、オゾンはある一定の濃度で急激に殺菌効果が発揮されます。